学生3万人のログインを守る、認証システムの裏側

学校法人東洋大学様
東洋大学は1887年に哲学者・井上円了により創設された、伝統ある私立総合大学です。建学の精神「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」のもと、14学部51学科を有し、首都圏を中心とした4キャンパスで約3万人の学生が学んでいます。国際交流・キャリア支援・教育DXなどに注力し、現代社会で活躍できる自立した人材の育成を目指しています。こうした教育改革の一環として、東洋大学では「教育DX推進基本計画」のもと、学修者本位の学びを実現するためのデジタル活用を強化。学習環境の効率化とセキュリティの高度化を目的に、シングルサインオン(SSO)基盤としてSeciossLinkを導入しました。
多要素認証実現に向けて

SeciossLinkの導入を決定した東洋大学の情報システム部では、授業環境や業務システムを含む学内の情報環境整備を担っており、その一環としてID管理業務も行っています。ID情報は、既存のID管理システムであるLDAP ManagerとSeciossLinkを連携させることで管理しています。従来はIDとパスワードのみでのログイン方式でしたが、SeciossLinkの導入により多要素認証によるログインが可能となりました。また、学認にも対応しているため、学術サービスへのシームレスなアクセスも実現しています。
導入効果・狙い所
効果・狙い ① 大量アクセス時の安定稼働を実現
従来のSSO環境では、大量アクセスによりサーバ負荷が高まり、一時的にログインできないケースがありました。導入後は、学生のアクセスが集中しても問題なくログインでき、安定した運用が実現しました。
効果・狙い ② オンプレミスからの脱却による運用改善
オンプレミス運用では、パッチ適用などの保守作業が必要だったほか、年1回の計画停電時にはSSO対象のクラウドサービスの利用も停止となっていました。問い合わせ対応時にはログ調査が必要で、専門的な知識も求められました。導入後はサーバ保守が不要となり、ログも画面上で確認可能になったことで、運用の手間が軽減され、利便性が向上しました。
効果・狙い ③ 多要素認証によるセキュリティ強化の仕組みの構築
従来はIDとパスワードのみでのログイン方式のため、情報漏えいや不正アクセスに対する懸念がありました。導入後は、メールによるワンタイムパスワードやスマートデバイス認証などの多要素認証を組み合わせることで、より強固な認証体制を実現。セキュリティの大幅な向上を図れました。
PICK UP SeciossLinkで対応している多要素認証の紹介

FIDO認証
Windows Helloやモバイルの生体認証など、FIDO対応デバイスによる認証をサポート。

証明書認証
クライアント証明書による認証に対応。発行依頼から取得、ダウンロードまで自動化が可能。

ワンタイム
パスワード認証
メール、認証アプリ、ハードウェアトークンによるワンタイムパスワード認証に対応。

ID/パスワード
認証
パスワードを用いて認証。

PUSH通知認証
専用アプリからのプッシュ通知を許可して認証。

QRコード認証
ログイン画面に表示されたQRコードを読み込んで認証。
お客様の声学校法人東洋大学
その中で、アクシオが提案したSeciossLinkは多要素認証に対応し、学認との連携も可能である点が導入の決め手となりました。また、アクシオには以前よりID管理システムの構築を支援していただいており、当時からの信頼関係も大きな後押しとなりました。
今後の展望としては、SSOの対象システムの拡大です。今後予定されている業務システムのリプレイスにあわせ、順次SSOに対応させていく計画です。また、多要素認証については、現在はパスワードと他の認証方式を組み合わせた運用ですが、将来的にはパスワードレスでの認証環境の実現を目指しています。
お客様プロフィール

- 法人名
- 学校法人東洋大学
- 所在地
- 〒112-8606
東京都文京区白山5-28-20(白山キャンパス) - 大学創立
- 1887年
- 学部
- 14学部51学科
- 大学院
- 15研究科36専攻
- 学生数
- 32,654名(2025年5月1日時点)
- *掲載内容は2025年6月時点の情報です。
- *記載されている内容は予告なしに変更される場合があります。
- *掲載の学名、社名、製品名は一般に各社の商標、登録商標です。