“作る”から“使う”へ YKK APが描くID管理システムの未来図

YKK APは、YKKグループの中核企業として、建築用工業製品(Architectural Products)の設計・製造・販売を展開しています。「Architectural Productsで社会を幸せにする会社。」をパーパスに掲げ、高性能な窓・ビル建材・エクステリア製品などを提供。独自の一貫生産体制とグローバルな開発拠点により、高品質なものづくりと環境への貢献を両立しています。2030年には、売上高1兆円規模のグローバルリーディングカンパニーを目指しており、その実現に向けて、業務の標準化と、各事業部門の情報をつなぐIT基盤の整備を推進中です。こうした取り組みの一環として、既存システムの老朽化対応、業務効率の向上、IDガバナンスの強化を目的に、クラウド型ID管理サービス「Keyspider」の導入を決定しました。
人事データを基盤にしたIDの見える化と自動化の仕組みとは

Keyspiderの導入を決定したYKK APのIT統括部は、YKK APおよびグループ会社の情報システム部門として、システムの企画・設計から運用までを一貫して担っています。社員および組織情報は人事システムから自動的にKeyspiderへ連携されており、各種業務システムで利用するユーザーやグループ情報は、CSVファイルで生成・取り込みを行っています。また、人事システムの発令情報を基にアカウントの発行や停止を実施しているため、ゴーストIDが発生せず、IDガバナンスが適切に機能しています。
導入効果・狙い所
効果・狙い ① アカウント運用を自動化し、業務負荷を軽減とガバナンスを強化
従来は、全国の約1,000人の担当者がYKK AP社員のアカウント登録・変更・削除を手作業で行っていました。Keyspiderの導入により、人事システムと連携して社員情報、組織情報が自動で反映されるようになり、特に年次の組織変更に伴うアカウント管理の業務効率が飛躍的に向上しました。
効果・狙い ② 長年使い続けたシステムからの脱却とリスク低減
現行システムは長年利用されてきたレガシーシステムであり、保守性や拡張性に課題を抱えていたことから、時代に即した運用が困難な状況でした。Keyspiderの導入により、SaaS側でセキュリティが確保されるとともに、ID管理の可視化、自動化、安全性、今後の機能拡張を実現しました。
効果・狙い ③ 働き方改革に伴う全従業員への端末・メールアドレス配布
働き方改革や情報格差の解消を目的に、製造現場を含む全社員へ電子端末を配布するにあたり、新たに約4,000人分のメールアドレスを発行する必要が生じました。現行システムでは複合的な制約により対応が困難でしたが、Keyspiderでは管理対象ユーザー数に制限がなく、メールアドレスも自動で一意性が担保されて生成されるため、スムーズな配布、展開が可能となりました。
ココがうれしい!Keyspiderの魅力4選

1.シンプルで利用者に
優しい入力画面

2.人事システムから社員・
組織情報を自動連携

3.各社員のシステム
利用権限の可視化

4. 承認ワークフロー
によるガバナンス強化
お客様の声YKK AP株式会社
今後の展望としては、まず連携対象システムの拡大を予定しています。基幹システムのリプレイスに合わせて、ID連携の対象範囲を段階的に広げていく計画です。さらに、システム権限の自動付与・剥奪といった機能の活用にも取り組んでいきます。Keyspiderにはすでに権限管理機能が実装されているため、今後は業務プロセスを整理しながら、これらの機能を本格的に運用していく方針です。
お客様プロフィール

- 商号(社名)
- YKK AP株式会社
- 本社所在地
- 〒101-0024
東京都千代田区神田和泉町1番地 - 設立
- 1957年7月22日
- グループ従業員数
- 18,252名(2025年3月末現在)
- *掲載内容は2025年7月時点の情報です。
- *記載されている内容は予告なしに変更される場合があります。
- *掲載の学名、社名、製品名は一般に各社の商標、登録商標です。